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Blade Runner [Movie]

ブレードランナー 最終版

ブレードランナー 最終版

  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • 発売日: 2002/07/05
  • メディア: DVD

'82年の公開より 25年の時を経た'07年、リドリー・スコットによりファイナル・カット(The Final Cut [2007] by Ridley Scott)として新たなバージョンが再編集され、第64回ヴェネツィア国際映画祭でワールドプレミア上映された後、10/5からニューヨークとロサンゼルスで劇場公開されました。日本では11月中旬から東京、大阪などの一部の劇場で公開となる予定です。
 
 
2019年のロスアンゼルス。そこに描かれる未来都市は決して幸福な未来ではなかった。科学は発達したものの、酸性雨が降りしきり、天然の生物は死に絶え、夜空には惑星開拓民としての移民を誘う宣伝用飛行船が仰々しい電飾を輝かせていた。そして外宇宙での危険な労働は人間の代わりにレプリカント(人造人間)が行っていた。
記憶こそ生ける者のアイデンティティーに他ならない。過去の記憶を持たない筈のレプリカントが記憶を持ち、それを拠り所としたり懐かしむようになり、感情を持ち始めたならば、もはや人間と変わりは無い。ただ一つの違いは、予め仕込まれた4年の寿命だった。反乱を起こし地球に侵入したレプリカント達と、それを追うブレードランナー(特捜班)。
 
 
近未来SFというカテゴリーに収まりきらない、その後の多くの映画、音楽、小説、ファッションetc. に影響を与えた一作で、これが無かったら「GOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊」(押井守監督作品)も「マトリックス」も存在しなかったことになります。これら数々のフォロワーの方がテクニカルな面では優れている面もありますが、ブレード・ランナーには、どうにも言い尽くせない「痛み」が有ります。

レプリカントを追うデッカード役のハリンソン・フォード(製作過程で嫌な思いをしたせいか、彼は本作が今も好きではないらしい)よりも、レプリカントの首領たるロイ・バティ役のルトガー・ハウアーの怪演ぶりが見事です。4年という寿命を解くために開発者タイレルに強引な手段で面会するも延命が不可能であることを告げられるシーンや、同じレプリカントで恋人のプリスの死を悲しみ、最後にデッカードを追いつめたものの彼の命を救い死を迎えるとき、その演技は鬼気迫るものがあります。最後の「... like... tears... in rain.....」という台詞は、彼のアドリブだそうです。

そして何よりも、シンセサイザー奏者であるヴァンゲリスの音楽が美しく、哀しいです。
私は新幹線の車窓から東京の夜景(霧雨が降っていると尚良し)を眺めるときは、大抵 iPod でブレードランナーのサントラ盤を聴いています。


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コメント 2

ぷーちゃん

ブレードランナー最高!
ルトガー・ハウアーの迫真演技も素晴らしい。
ああ、何回観ているやら。それでも飽きません。
by ぷーちゃん (2009-07-24 21:23) 

nexus_6

ぷーちゃんさん、nice&コメントありがとうございます。
本当に、何度観ても飽きませんね。
by nexus_6 (2009-07-25 13:20) 

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