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Pure (「二十歳の約束」テーマ曲) / 小室哲哉 [Popular Music]

冬の夜によく聴く曲を続けます。
'92のドラマ「二十歳の約束」のテーマ曲、「Pure 」です。

素朴なメロディも良いのですが、なんと言っても「世界遺産」のテーマ曲で知られる鳥山雄司氏のギターが最大の魅力です。

小室哲哉氏は TM Network の Get Wild でブレイクするまでは渡辺美里へ提供した My Revolution 等、印象深いメロディで定評がありました。その後ヒットメーカーとして粗製濫造を重ね、それまでのファンを失望させましたが、この曲はまだそのタイトル通りの Pure さが残っていた気がします。


こちらはCDのオリジナル版。1:57〜2:34でパット・メセニー風のイカしたソロが聴けますので、鳥山氏は恐らくギターシンセサイザー(Roland GR ?)も使用していたようです。



こちらはTV(ミュージックステーション)。
鳥山氏も参加されていますので、やはり彼無しでは有り得ない曲だったのでしょう。


その後の小室氏は皆さんご存知の通りですが、iTunes store で聴ける Far Eastern Wind シリーズ等、良質な音楽も作り続けています。

いつか、再起するその日まで...

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EPO『AQUA NOME」アルバム発売記念コンサートツアー 浜松公演 [Popular Music]

11/7(土)、久しぶりに EPO のライブに行ってきました。

会場:浜松 space-K <浜松市常盤町 K-MIX 1F>
出演:EPO(VO) 笹子重治(G)渡辺亮(perc)秋元カヲル(G、バンジョー)
   岩原智(B,Tuba)江藤有希(Vin)

EPOと言えば、我々の世代では「DOWN TOWN」「う、ふ、ふ、ふ、」「音楽のような風」「12月のエイプリルフール」etc.が馴染み深い曲ですが、'90年代よりショーロクラブのギタリスト笹子重治さんのサポートを得て、商業音楽とは一線を画する精神性の高い音楽製作を続けています。

歌、楽曲のクオリティの高さもさることながら、歌詞に込められたメッセージがストレートに伝わってきます。うまく書けませんが、恐らく40代、50代以上、それこそ親の介護や更に自分の死を意識し始める年齢になって初めて判る世界観かも知れません。ライブを聴きに行って、涙が出て来たのは初めてでした。

勿論バックを勤めるメンバーもレコーディングに参加した淙々たる面々で、その演奏はこれ以上は望めないほどの高いクオリティです。我が Saude で浅草サンバカーニバルにもご参加されたこともある笹子重治さんや渡辺亮さんもいらっしゃるので、ブラジル音楽系の方も必聴のライブです。

ライブツアーは一区切りのようですが来年以降もこのコンセプトのライブを続けられるそうですので、お近くで機会が有れば是非お聴き下さい。

4年ほど前の映像です。




触り程度で短いですが、最新のライブの一部をとりあえず。


http://www.eponica.net/aquanome/



AQUA NOME

AQUA NOME

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: スリーディーシステム
  • 発売日: 2009/07/08
  • メディア: CD



タグ:EPO
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SEASON / フィッシュマンズ [Popular Music]

前回ご紹介した LONG SEASON ですが、余りにも長い曲な上に、ちょっと怖い書き方をしたのでお聴きになれなかった方もいらっしゃったと思います。

そこで、もっと軽やかで明るいバージョンをお送りします。ほぼ同じ曲なのですがアレンジと歌詞の一部が違い、そして時間が6分程度と短く、気軽に聴けますのでどうぞ。



こちらはPV版です。#音量が少し小さいです。



SEASON

SEASON

  • アーティスト: フィッシュマンズ,佐藤伸治
  • 出版社/メーカー: ポリドール
  • 発売日: 1996/09/26
  • メディア: CD



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LONG SEASON / フィッシュマンズ (再掲) [Popular Music]


LONG SEASON

LONG SEASON

  • アーティスト: フィッシュマンズ,佐藤伸治
  • 出版社/メーカー: ポリドール
  • 発売日: 1996/10/25
  • メディア: CD


#2007-09-28 の記事に加筆して再掲させて頂きます。

夕暮れ時に蘇る記憶...

フィッシュマンズの異色作、LONG SEASON について記します。
約12年前、この曲を聴いた頃は言葉にならないほど辛い時期でしたので、心にも耳にも強く刻まれており、或る意味でそれは今も続いています。

それまではレゲエ、ダブ色の強かったフィッシュマンズでしたが、この LONG SEASON は PinkFloyd の『ECHOES(エコーズ)』や、Yes の『Close to the Edge(危機)』に通ずる、プログレッシブ・ロックとも言える内容で、その長さもさることながら、浮遊感に酔ううちに異世界へ引き込まれてしまう、聴き方によっては恐ろしい曲です。
冒頭では非常に緊張感のあるコードの Am6(9) が使われ、リック・ウェイクマンの手癖のようなピアノのアルペジオ(YAMAHA QY-10による、シファ#ミドで下がるシーケンス)が流れるので、尚のこと Close to the Edge を彷彿させます。
彼らは Yes や PinkFloyd にはあまり興味が無かったと思いますが、にも関わらずこれほどまでに作り込むことが出来たのはエンジニアでありプロデューサーである ZAK氏のサウンドメイキングに依るものが大きい気がします。そしてサポートキーボーディストのHONZIさんはエディ・ジョブソンの如くシンセ(Roland SH-101)、ピアノ、そしてエレクトリック・バイオリンを操り、夕暮れ時を思わせる独特の音世界を作っています。

そして、歌詞です。「半分、夢の中」という一節は RCサクセションの『甲州街道はもう秋なのさ』へのオマージュに他なりません。「夕暮れ時を二人で走ってゆく」、つまり車を転がしている筈が、そのサイドシートの君は既にこの世に居ないような、そんな喪失感に包まれています。そこに漂うのは、この世に取り残されたような言い知れぬ孤独感と、居た筈の君の「死の匂い」なのです。


 口ずさむ歌はなんだい

 思い出すことはなんだい...


ボーカルの佐藤伸治さんのインタビュー記事を読む限りでは、この曲は、ただ只サウンドに身を委ねるのみで特に精神性は込められていない、というような内容でしたので、上記はあくまで私の私感です。

ただその後、'99年3月に佐藤さんは病気のため若くして亡くなってしまいました。新聞でも報じられ、そのあまりにもの突然さに、私は愕然とし、暫く信じられませんでした。ほんの数ヶ月前にライブで見た彼の姿、歌声.... そして'07年9月にはHONZIさんも癌のため他界されました。http://orfeu.blog.so-net.ne.jp/2007-09-29


車の運転中には聴かない方が良いと思います。私はこれを聴くと、病棟の記憶(私が入院していた訳ではありません)が一度に蘇って慟哭するあまり、運転すると事故を起こしかねないので、よほど感覚が鈍ったときしか聴かないようにしています。

気軽に聴くことが出来ない、あまりにも、あまりにも重い曲になってしまいました。

ライブでは1曲で40分を超える演奏になっております。お時間のあるときにゆっくりお聴き頂ければ幸いです。











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黄金の月 / スガシカオ [Popular Music]

6月の夜に想うこと。

ここ10年を振り返ると日本のアーティストでアルバムが出る度に必ずCDを買って聴いたのは、スガシカオくらいでした。洋楽派をも唸らせるのはJazzの影響を受けたコードワーク、独特の黒っぽさやファンク色の濃さだと思いますが、まず何よりも、他の誰も取りあげないような日常を飾らない言葉で描くセンスこそ、スガシカオの最大の魅力ではないでしょうか。

いったいどこが他の人と違うのか。うまく説明出来ませんが敢えて言葉で表すと、彼の歌には偽らざるリアルな痛みがあるからです。

よくある惚れた腫れたという内容のものは殆ど無く、例えば近所付き合いも無く収入源も定かでない謎の一家がある日忽然と姿を消す「正義の味方」、海水浴に訪れた海辺ですぐに見えなくなった不審船や自殺志願者を歌った「うきぶくろをもって」、雨の結婚式の帰り道に旧友らと中華屋へ入り、どうでも良い言葉をつないでもどかしい時間過ごす「ぬれた靴」etc... 誰も歌にしないような、どうにもならないリアルな日常を端的な言葉で切り抜いています。

誰も知らない、救われざる者の心の内を描く内容が多いと思います。

そんな中で一番印象深いのはこの一節です。


  僕の情熱はいまや流したはずの涙より

  冷たくなってしまった

  どんな人よりもうまく自分のことを偽れる

  力を持ってしまった

                 (「黄金の月」より )
  

大人になるにつれ、張り裂けそうな思いでいても何事も無いような顔をして過ごせるようになってしまった。そんな自分でも、月も見えない6月の空を見上げて想うこととは...






最近「1Q84」(未読)を発表した村上春樹氏ですが、エッセイ「意味がなければスイングはない」の中で、クラシックやジャズに混じってスガシカオの歌詞や楽曲について高く評価していて、ちょっと驚きました。
「ノルウェイの森」等、村上氏の小説はあまり好きではないのですが、このエッセイではさすが作家だなぁという言い回しで解説しており、なかなか面白かったです。音楽を文章で表すというのは非常に難しく、時にはもどかしくなりますが、ここでの説得力のある的確な表現には脱帽させられます。


意味がなければスイングはない (文春文庫)

意味がなければスイングはない (文春文庫)

  • 作者: 村上 春樹
  • 出版社/メーカー: 文藝春秋
  • 発売日: 2008/12/04
  • メディア: 文庫



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Blue Wonder Power Milk / Hooverphonic [Popular Music]


Blue Wonder Power Milk

Blue Wonder Power Milk

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Sbme Special MKTS.
  • 発売日: 2008/02/01
  • メディア: CD


ジャケットのデザインに惹かれて音も聴かずに買ったレコード/CD、いわゆるジャケ買いで当たりだったものを取り上げます。

Hooverphonic(フーヴァーフォニック)はベルギーのバンドで、洗練された楽曲と、ちょっと怪しげな英語詞が印象的です。そして何よりも女性ボーカル Geike Arnaert の声が最大の魅力です。

'98年頃、アルバム「Blue Wonder Power Milk」の青いエスカレーターの美しさに音も聴かずに買いました。一曲目「Battersea」からイメージ通りの音が流れ、これは当たりだと確信しました。楽曲のクオリティが高いにも関わらずプロモーションがうまくいっていないのかブレイクとまではいかず、日本ではSONYのCMで ONE(アルバム Jackie Cane に収録)が採用されたくらいで、他では大きく取り上げられることもありませんでした。

初めて聴いてから数年後、出張で1週間ほどイタリア(東岸の田舎)に滞在したときのことです。急務で慌ただしく日本を飛び出して先方のオフィスにPCを持ち込み、慣れない英語でエンジニアとやりとりしつつ仕事に勤しんでいたのですが、ある日仕事帰りに街で買い物をしていると突然、この「Battersea」が流れてきたのです。日本ではまず流れる筈もないような曲をレジ待ち中に聴いたそのとき、自分が今ヨーロッパに居るんだということをやっと実感しました。
長くなるので省きますが、そのとき仕事で関わった人達は、物質的にも経済的にも日本より慎ましいのに何かセンスの良さが漂い、何よりも人生を楽しんでいるようで、それまで殆ど意識して来なかったヨーロッパ文化とその背景について感じるものがありました。どっちが優れている/劣っているということではなく、ただ「良い意味での違い」を知った、そんな時期にこの曲を再び聴いたので、今でも印象に残っています。

ベルギーのバンドなのにイタリアでのことを書いてしまいました。
話がどんどんそれていくので、この辺で。

下記の音楽が「Battersea」です。 (映像は楽曲とは無関係です)


尚、最近知ったのですが残念なことにバンドの顔である女性ボーカル Geike Arnaert が昨年末に脱退(!)したとのことで、活動は休止状態で新たなボーカルを探しているようです。


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Tapestory (つづれおり) / Carole King [Popular Music]

つづれおり

つづれおり

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: Sony Music Direct
  • 発売日: 2004/04/21
  • メディア: CD

 
秋から冬にかけて、午後の穏やかな時間に聴きます。

恐らく人類の歴史が続く限りビートルズは聴き継がれていくのだと思いますが、それ以外で考えると、真っ先に思い浮かぶのがこの『つづれおり』です。ビルボードのチャートイン期間の記録(確か300週以上)を PinkFloyd の Darkside of the Moon(邦題:狂気)に破られるまで1位だったのですから、いかに多くの人々に聴かれてきたかが伺えます。でも、そんな記録は後から付いて来たことであって、その内容は捨て曲無しの高い完成度の曲ばかりです。
シンガーソングライターの草分けとして、70年代のアーティストは勿論のこと、最近では鬼束ちひろや aiko の曲にも(良い意味で)多くの影響が見受けられます。
洋楽をさほど聴かない方でも、このアルバムは持っていなくても曲はよく知っているのではと思います。思うに、このメロディや言葉の響きは日本人にも判り易く親しみ易いですが、実は日本のポップス、ロックは多かれ少なかれキャロル・キングの影響を受けていることは明白です。とにかくこの人が居なかったら、女性のシンガーソングライターというスタイルが確立されるのはもっと遅くなったでしょう。

人によっては、M7(メジャー・セブンス)が氾濫する元凶として叩いていましたが、恐らくそれは才能への嫉妬でしょう。
蛇足ですが M7 というコードを知ったのは小学4年の頃に電子オルガンで弾いた It's too late (つづれおりに収録)が最初で、子供ながら「良い曲だなー」と思いながら弾いていました。M7 の曖昧な響きに素朴に感動したのを覚えています。「左手は Am (ラドミ)を押さえて、足鍵盤を F にすれば FM7 になる」という覚え方をしていました。

2007年11月の来日公演には行くか行かないか迷いましたが、結局行きませんでした....


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ハウ・アー・ユー・トゥディ / アシュレイ・マックアイザック [Popular Music]

ハウ・アー・ユー・トゥディ

ハウ・アー・ユー・トゥディ

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ポリドール
  • 発売日: 1997/04/25
  • メディア: CD

例によって、この季節によく聴くものを挙げます。春、夏には聴きません。

数年前、たまたまヴィレッジ・バンガードで流れた10曲目の Wing-Stock の、凄まじくロックな超絶技巧フィドルに衝撃を受け、その場で購入しました。

ケルトミュージックをベースに、様々な音楽とのミクスチャーをしていて実験的ながらも、非常にポップで聴き易いです。映画「ナビィの恋」(未見)にも出演・演奏していたそうなので、以外と皆さんご存知かも知れません。

もっと売れても良さそうなのですが、単に宣伝がうまくいっていないだけか?


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HONZIさん、ありがとうございました [Popular Music]

9/26、バイオリニストの HONZIさんが病気のため亡くなられました。

フィッシュマンズ、UAのサポートで印象深い演奏を聴かせてくれましたが、ご自身のソロアルバムも2枚出されていました。約10年前になりますが、「蘇州夜曲」のカバーも収録したアルバム「ONE」が気に入っていました。友人にプレゼントもしたので計3枚も買いました。

One

One

  • アーティスト:
  • 出版社/メーカー: ポリスター
  • 発売日: 1996/09/26
  • メディア: CD

歌もののバックが多かったので、ツボを押さえた演奏が多かったと思いますが、UA のライブ盤、Fine Feathers Make Fine Birds の 「ホライズン」では目の覚めるような激しいバイオリンのソロを聴かせてくれました。そしてラストの「ハーレムブルース」では、UA の歌とともに、原曲を超えるものになったと思います。

Fine Feathers Make Fine Birds

Fine Feathers Make Fine Birds

  • アーティスト: 朝本浩文
  • 出版社/メーカー: ビクターエンタテインメント
  • 発売日: 1997/04/23
  • メディア: CD

女性に対して失礼ではありますが、バイオリンにシンセ、ピアノ、オルガン、そして歌と、和製エディ・ジョブソンと呼びたいくらい多才な方でした。

素敵な音楽を、ありがとうございました。
もっと聴きたかったです。

サトちゃんによろしく。

でも、亡くなられたことが、未だに信じられません。私なんかよりも若いのに.....


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LONG SEASON / フィッシュマンズ [Popular Music]

LONG SEASON

LONG SEASON

  • アーティスト: フィッシュマンズ,佐藤伸治
  • 出版社/メーカー: ポリドール
  • 発売日: 1996/10/25
  • メディア: CD

フィッシュマンズの異色作、LONG SEASON について記します。
約10年前、この曲を聴いた頃は言葉にならないほど辛い時期でしたので、心にも耳にも強く刻まれており、或る意味でそれは今も続いています。

それまではレゲエ、ダブ色の強かったフィッシュマンズでしたが、この LONG SEASON は PinkFloyd の『ECHOES(エコーズ)』や、Yes の『Close to the Edge(危機)』に通ずる、プログレッシブ・ロックとも言える内容で、その長さもさることながら、浮遊感に酔ううちに異世界へ引き込まれてしまう、聴き方によっては恐ろしい曲です。
冒頭では非常に緊張感のあるコードの Am6(9) が使われ、リック・ウェイクマンの手癖のようなピアノのシーケンス(シファ#ミドで下がるアルペジオ)が流れるので、よけいに Close to the Edge を彷彿させます。
彼らは Yes や PinkFloyd にはあまり興味が無かったと思いますが、これはエンジニアでありプロデューサーである ZAK氏のサウンドメイキングに依るものが大きい気がします。そしてサポートキーボードのHONZIさんはエディ・ジョブソンの如くシンセ(SH-101)、ピアノ、そしてエレクトリック・バイオリンを操り、夕暮れ時を思わせる独特の音世界を作っています。

そして、歌詞です。「半分、夢の中」という一節は RCサクセションの「甲州街道はもう秋なのさ」へのオマージュに他なりません。「夕暮れ時を二人で走ってゆく」、つまり車を転がしている筈が、そのサイドシートの君は既にこの世に居ないような、そんな喪失感に包まれています。そこに漂うのは、この世に取り残されたような言い知れぬ孤独感と、居た筈の君の「死の匂い」なのです。

 口ずさむ歌はなんだい
 思い出すことはなんだい

ボーカルの佐藤伸治さんのインタビュー記事を読む限りでは、この曲は、ただ只サウンドに身を委ねるのみで特に精神性は込められていない、というような内容でしたので、上記はあくまで私の私感です。
ただその後、'99年3月に佐藤さんは病気のため若くして亡くなってしまいました。新聞でも報じられ、そのあまりにもの突然さに、私は愕然とし、暫く信じられませんでした。ほんの数ヶ月前にライブで見た彼の姿、歌声....

車の運転中には聴かない方が良いと思います。私はこれを聴くといろんな記憶が一度に蘇って慟哭するあまり、運転すると事故を起こしかねないので、よほど感覚が鈍ったときしか聴かないようにしています。

気軽に聴くことが出来ない、あまりにも、あまりにも重い曲になってしまいました。


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